天気予報の「強まる」って「強くなる」じゃないのか

天気予報を聞いていると「冬型の気圧配置が強まり」とか言っています。「配置が強くなり」じゃいけないのか?というか、そっちが自然じゃないのか?と思い、2つの表現の違いを調べてみました。

天気予報に見られる「強まる」

なんで天気予報で「強まる」という表現が気になったか?というと、かなりの頻度でちょくちょく「強まる」っていうんですね。

北日本では低気圧や前線が通過し、雨や雪が強まります
東日本ではお出かけには問題のない天気ですが、西日本では雲が多く、ザッと強まる雨に注意が必要です。

日曜日は北日本を低気圧や前線が通過します。この影響で雨や雪が強まり、雷雨やアラレの降る可能性があります。また、沿岸では風が強まります

ウェザーニューズより引用

強まる、強まる、すっごい言っています。

昭和の時代は「強まる」ってこんなに言っていたかなぁ?と思い、昭和時代から平成初期までの天気予報動画を探してみることにしました。

1997年の天気予報

1997年の天気予報では1回?くらいかな、「強まる」という表現がありますね。

すでに今から20年も前に強まるという表現が使われていますが、今ほど頻繁に使われている感じじゃないですね。

1991年の天気予報

2分5秒くらいのところで、「弱くなり」と言っています。2018年ならここの表現は「弱まり」となっていそうですね。

この時代でも強まり、という表現が今ほど使われている印象はありません。

1984年の天気予報

冒頭からいきなり「強まって」と言っていますね。でもそれ以降は強まりという表現は出てこないですね。

1970年代の天気予報

ここの年代までくるとかなり話し方も違いますね。

強まる、とか以前に気圧配置とかの詳しい解説が無いです。地名+晴れ時々曇りというパターンです。

昔の天気予報と今の天気予報は違うぞ

ここ40年間くらいの天気予報の推移を見ると「強まり表現」云々じゃなく、天気予報自体の構成が違うような気がしました。

昔の天気予報って明日は晴れ!以上!みたいなアバウトさがある、というかおおらかな時代だった感じです。実際に今よりも色々と緩い気楽な雰囲気があったような…。

で、現代の天気予報は天気が具体的にどんな風に変化していくのか?どんな感じの雨が降るのか?寒さは冷え込んでいくのか、冷えた寒さが緩んでいくのか?とか具体的に解説しています。

ようするに雨か晴れか、だけではない天気の変化具合を細かい表現で伝えようとしている、という違いがあります。

なるほど、それで「強まる表現」がバンバン使われているわけか?

強まると強くなるの違い

そもそも強まると強くなるの違いは?というと、強いものに変わっていく、という大筋の意味は一緒ですが、どんな強くなり方をするのか?が違います。

強くなる

何かが強く変化していく様子。何かが働きかけて強くなったり、自然に強くなったりする。

例えば毎日走り込みをして心肺機能が強くなっていくようなときに「強くなる」を使います。

強まる

同じように何かが強く変化していく様子です。でもこれは自然とほっといても勝手に強くなっていくものをあらわしています。

例えば、水流とか。増水して水の勢いがどんどんと強まる…という使い方です。でも水の勢いが強くなる、という表現も同じ意味で使えますね。

天気予報に強まるが多用される理由

現代での天気予報のニーズは天気の移り変わりを具体的に知りたい!というものなので、天気をより具体的に表現する必要があります。

そこで、雨の強弱や風の変化など勢いについての表現を「強まる、弱まる」と表現しているようですね。

風や雨は自然に勢力を増すものなので「強くなる」よりも「強まる」が正しい用法だった、というわけです。

なるほどなぁ、と思ったわけですが、昔懐かしい天気予報やしゃべり方にうなだれてしまうのはなぜなんだぜ。

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